擬きの備忘録

過去に採集してきた虫とかをあげます。適当な説明しかないです。ごめんなさい。

邂逅

コウモリの羽ばたきと水の滴る音だけが響き、ヘッドライトを消せば、右も左も分からぬ暗黒が支配する地下世界。何が楽しくてこんなところに好き好んで、頭からつま先まで泥だらけになりながら、身体に痣と擦り傷を付けながら自ら投じて行くかは自分でもよくわからない。

 

そんな暗闇の中、ライトで疲れた目を凝らして5mmにも満たない飴色の造形美がちまちまと歩いている姿をじっと見つめるのが好きだ。

 

 

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やっと会えたね。

ちなみに「mimus」とは、擬きや似たものを意味するらしい。

 

このブログのタイトルも回収したし、私自身も一区切りが付いたのでこれで更新を終えようと思う。

 

過去の記事はもう消してしまったのだけど、2019年冬から今に至るまで、ありがとうございました。

赤を掘って

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盲目種にもなれなければ

チビゴミムシ亜科にもなりきれず

 

ミズギワAかBあたり

か弱いセリフなんてない

 

 

 

 

 

 

 

慣れてきたあたりでこいつが出てくるのを見てもその場で判断できてスルーできるのだが、新規開拓や小型種を狙っている時はそうはいかない。心臓を高ならせ、逃げられまいと急いで確保してこいつがチマチマ歩いているのを見ると割と落胆する。心臓に悪い。

3種目

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石を取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こし取っては起こす事約3年、遂に姿を捉えた。

 

 

もう二度とやりたくない

結局のところ

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ちょっと探ったら採れたヤマナシアカと思われるやつ。晩秋はこの類にとってかなり良い季節のようで、側溝や普通のベイトなんかでも採る事ができた。

 

 

結局Yukihikousはどういう位置付けなのか未だ把握していない。何にせよカッコイイゴミムシだということは間違い無いのでそれで良いか。

 
 
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カズサヒラタゴミムシ
Platynus (Batenus) kazuyoshii  Morita & Y. Kurosa, 1994

 

和名の通り、その地域限定の謎ヒラタゴミムシ。よく似ている種類とは下唇で判別できる。あと大きさが少し小さく、若干赤みがかかる感じがする。

 

休耕田や溜め池の湿っている所をテコテコ歩き回っているのをよく見かける。アオゴミムシなんか探してるとついでに拾うイメージ。地域限定だし、見た目もThe ヒラタゴミって感じですね!って感があるので個人的には良い虫だと思います。

 

ところでこいつの近縁種は九州にいるらしい。随分と離れてんなぁ。

葦原の黄色


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キイロホソゴミムシ

Drypta fulveola Bates,1883

 

東京湾沿岸の葦原に分布する謎のホソゴミムシ。南関東にお住まいのゴミムシ屋さん方は、冬になるとこいつを採集しに葦原に突入するのが風物詩ではなかろうか。

 

葦原の湿度が保たれた場所にいる。大抵枯れた葦だったり、落ちている物の下で集団で越冬していることが多い。一番面白かったのは捨てられた成人向けの雑誌の下と隙間から沢山得られた事。人間もゴミムシも考える事が一緒なのかもしれん(?)シーズン中は葦の隙間に潜んでいる様で、ぶっ叩くと落ちる。あとライトに来る記録もチラホラ。

 

ちなみにこのゴミムシ、あまり目立たないが裏側がメタリックな青色でとても綺麗である。是非採集したら、彼らの表側だけでなく裏側を見ると面白いかもしれない。